教え子と、お客さまと、長くつながる
忘れられないお客さまとの出来事はありますか
昔教えていた子から「将来はテニス選手ではなく、テニスコーチになりたい」と言ってもらったことがあります。その子が大きくなり、実際にコーチとして戻ってきてくれたこともありました。
スクールで知り合ったお客さま同士が結婚され、その婚姻届の証人を頼んでくださったこともあります。ご夫婦で通い、子どもが生まれ、その子もテニスを始める。成長した子がアルバイトコーチとして帰ってくる。週に一度会う関係が何年も続き、人生の節目まで見せてもらえることが、この仕事ならではの魅力です。
スポーツクリエイトで働こうと思った決め手は?
大学時代、両親が通っていた近所のテニススクールでコーチのアルバイトを始めました。就職活動では別の業界からも内定をいただいていましたが、スポーツクリエイトには一緒に働きたいと思える人たちがいたんです。「この人たちと働いたら楽しそうだ」。それが一番の決め手でした。
テニスを始めたのは、小学5年生で父の仕事の都合によりマレーシアへ移ったときです。帰国後も高校、大学と続けました。ただ、入社を決めた一番の理由は、職種よりも、一緒に働きたいと思える人たちがいたことでした。
レッスンで大切にしてきたことは何ですか
一つは、お客さまと全力で打ち合うことです。思いきり強く打つという意味ではありません。こちらもきちんとスイングしながら、相手がボールを打つことに没頭できるラリーをつくる。説明を重ねるより、夢中になれる時間を届けたいと思っています。
もう一つは、生徒さん同士が仲良くなれる場をつくることです。会話にほかの方を巻き込んだり、休憩中に自然と近くで話せるようにしたりする。担当コーチとの関係だけでなく、クラスの横のつながりが強くなれば、私が異動しても、その場所は続いていきます。お客さまから名前を覚えていただけたのも、私一人の力ではなく、周りの皆さんがいい関係をつくってくれたからだと思います。
コーチの経験を、運営と育成へ
コーチから管理職へ、どんな転機がありましたか
転機は、少人数制のスクールへ異動したことです。それまでは大人数のクラスで、まず楽しくテニスをしてもらうことを考えていました。少人数の環境では、一人ひとりをきちんと見て、どう上達してもらうかを考えなければいけない。「楽しくやる」だけでなく「指導する」ことを初めて強く意識しました。
その施設でマネージャー、責任者を経験し、売上や経費、人員配置まで運営全体を見るようになりました。新しくヨガ事業も始めましたが、十分に勉強できないままテニスと両方を抱え、結果はうまくいきませんでした。自分一人で抱えるのではなく、周りの力を借りなければ仕事は進まない。失敗も含めて、責任者として多くの経験をさせてもらいました。その後、エリアマネージャーを経て、現在は部長と採用を担当しています。

若手を育てるうえで大切にしていることは?
まず、楽しく働いてほしいと思っています。レッスンを一生懸命やるのはもちろんですが、社員はアルバイトや経験豊富なコーチをまとめる立場にもなります。だから、自分が部下の前でネガティブなことを言わないようにしています。
若手から「これをやってみたい」と提案があれば、できる限り「まずやろう」と答えます。失敗したら、次を考えればいい。やってみた経験がマイナスになることはありません。ただ、部長として数字に責任を持ちながら、楽しさとどう両立するかは、今も私自身の課題です。うまくいった仕事を振り返ると、いつも周りの人に協力してもらっていました。自分で抱え込まず、みんなが活躍できる形をつくることを、これからも続けたいです。
これから一緒に働く人へ
これから実現したいことを教えてください
採用担当として、学生から「スポーツクリエイトで働きたい」と言ってもらえる会社にしたいです。テニスコーチは技術職なので、学生には「体力的に大変そう」「若いうちしかできないのでは」と思われやすい。でも、経験を積めば、施設運営やマネジメント、採用などへ役割を広げられます。私自身がその一例です。
テニスコーチの魅力は、人と人とのつながりを長く感じられることです。子どもの成長を見守り、お客さまと関係を積み重ね、イベントや試合では学生時代のような熱さも味わえる。そんな仕事の実像を、もっと伝えていきたいと思っています。
最後に、学生へメッセージをお願いします
一緒に働きたいのは、元気で明るい人、人と接することが好きな人、そして一生懸命取り組める人です。最初から何でもうまくできる必要はありません。お客さまは、若いコーチが頑張っている姿をよく見てくださっています。疲れている日でも、目の前の人のために一生懸命やろうとする。その姿勢が、応援される人をつくると思います。
私自身、この会社に入った理由も、長く続けてこられた理由も人でした。人が好きだから、仕事を頑張れる。そう思える仲間と、これからも働きたいですね。


