試合会場で名前を呼んでもらえる
スクールのお客さまからの応援について聞かせてください
スクールに置いていただいた案内から、約30人のお客さまがInstagramをフォローしてくださいました。試合結果を投稿すると、応援のメッセージが届きます。有明で試合があると伝えたら、会場まで来てくださった方もいました。大学時代にはなかった応援です。コートの外で出会った方が、試合会場で自分の名前を呼んでくれる。その瞬間は、本当に力になります。
最初は、自分が会社にどんな価値を返せるのか考えました。今は、試合で勝ち、スポーツクリエイトの名前を多くの方に知ってもらうこと。そして、レッスンで選手ならではのボールを体験してもらい、自分や会社のファンを増やすことが役割だと思っています。

いつからプロを目指していたんですか?
小学1年生でテニスを始めて、小さい頃からグランドスラムに出ることが目標でした。高校ではインターハイでシングルス、ダブルスともにベスト4。中央大学でも競技を続けましたが、思うように勝てない時期もありました。それでも目標は変わりませんでした。
目標を決めたら、それしか見えなくなるタイプです。大学の周りの仲間が就職活動を始めたときも、私はスポンサーを探していました。テニス選手になる以外の自分を、ほとんどイメージできなかったんです。
選手とコーチ、二つの役割
スポーツクリエイトに入社したきっかけは?
大学の監督やOBの方に協力していただき、企業へ挨拶に行っていました。その中で、1学年上の中野龍一郎さんからスポーツクリエイトを紹介してもらいました。大会や遠征で顔を合わせ、一緒に練習したり、遠征先で部屋をシェアしたりしていた先輩です。
面談の日は、とても緊張していました。でも、エレベーターを降りたところで平野さんが笑顔で迎えてくださって、一気に落ち着きました。社長との面談も和やかで、競技を続けながら働けるアスリート社員という道を選びました。

選手とコーチは、実際どう両立していますか?
平日は試合か練習です。試合がない日は、ストレッチをして午前と午後に練習します。決まった拠点があるわけではないので、他大学の選手やプロ選手など、相手の都合に合わせて場所と時間を組みます。
試合がない土日は、にしこくテニススクールでレッスンを担当します。朝から夜までコートに立つ日もあります。金曜日まで試合をして、翌日に一日レッスンへ入ると、体力的にきついこともあります。それでも、お客さまが応援してくださることが、選手活動の大きな力になっています。
入社後、6月までは先輩のレッスンにアシスタントとして入り、練習の組み立て方や声のかけ方を学びました。自分が感覚でやってきた動きを、言葉にして伝えるのは難しいですね。現在はジュニアから大人の上級クラスまで担当しています。

競技生活で最も苦しかったことは?
大学1年生の冬、腰椎分離症になりました。私の強みは、たくさん練習して積み上げることです。でも、練習したくてもできない。試合を一つ終えるだけで腰が痛み、また悪化するのではないかという怖さもありました。
ひどいときは一週間ほとんど動けず、服を着るのも大変でした。休んでもすぐには良くならないのに、休むしかない。そんな状態が約3年続きました。それでも、テニスを辞めようとは思いませんでした。大学を終えるまでに治し、そこから挑戦すればいいと考えていました。
今も毎朝、起きたときに腰の状態を確かめます。「今日は大丈夫だ」と思ってからストレッチをする。それが日課です。ようやく全力でプレーできる状態に近づいてきたからこそ、今は挑戦できることがうれしいです。
応援に応える、これからの挑戦
これからの目標を教えてください
2026年7月、中国で行われた国際大会で本戦1回戦に勝ち、初めてATPポイントを獲得しました。次はITF大会で優勝できる力をつけ、チャレンジャー大会を主戦場にすることが目標です。その先に、四大大会の予選があります。
得意なのはバックハンドです。低い弾道で、直線的に速いボールを打つ。粘って、粘って、最後はバックハンドで決める。そこを見てほしいです。世界へ進むための一歩を、ここから積み重ねていきます。

競技を続けるか迷っている学生へ
私は「絶対にチャレンジした方がいい」と伝えます。就職することも一つの道です。でも、選手として挑戦できる時間は限られています。挑戦したあとに、社会人やコーチになる道を考えることはできます。やりたい気持ちがあるのに挑戦しなかったら、きっと後悔すると思います。
アスリート社員は、競技か就職かの二択ではありません。仕事を通じて幅広い年代の方と出会い、応援してもらいながら競技を続けられる道です。自分の目標へまっすぐ進みながら、出会った人たちへ何を返せるかも考えていきたいです。


